君と出会った記念日。


「何を見ているのかは分からない。
 でも、ひたすら、“なな、ななっ。”って
 呼び続けてるの。」

夏希ちゃんにも、
教えない何か。

それが、ゆう君を苦しめてる。

それは、何?

「ななって誰?って
 聞いても答えてはくれない。
 なんとなく、はぐらかされて終わり。」

俯き加減に言った夏希ちゃん。
ヒントは、“なな”。
きっと人の名前。