「どうしたの! そんな泣きそうな目して!」 夏希ちゃんが走って寄ってくる。 「ゆう君が、出てこなくて。」 「え?あぁ、アイツかー。 今出れる状態じゃないんだよね。」 「え?」 夏希ちゃんは、 ゆう君の家の扉をいとも簡単に開けて、 「どうぞ。」 と笑って言った。