「あの…好きです!付き合ってください」
入社してはや3ヶ月。
昼休み、近くのカフェに呼び出されて1人の同僚に告白された。
ついに私にもモテ期が到来したのか!?
もちろん、現実でもゲーム感覚で返事すれば大丈夫でしょ。
かといって選択肢を間違わないようにしなきゃ。もしかすると運命の人になるかもしれないし!
そうと決まれば答えは一つ!
“付き合う”“付き合わない”
もちろん………
「付き合う!」
「へっ!?あ……本当に!?」
「本当。」
よし。シュミレーション通り。確か、この先は……
キスだ!
目を閉じて……ロマンチックなムードに!!
ってあれ?
なかなかキスしてこない。何でだろ……
確かにシュミレーション通りなんだけどな。
「何やってるの?」
へっ?
「えっ…何って…キスを待ってたんだけど。」
「えっ!?キ、キキキキキスって!?」
「だって、告白の次はキスでしょ?」
「も…もしかして君、かなりの恋愛経験者?やり手?」
「は?私はただシュミレーション通りにやっただけだよ?」
「シュミレーション!?もしかして誰かに言わされてるとか!?」
「ううん、違う。恋愛ゲームのことだけど。」
「恋愛ゲーム!?」
同僚が目を見開き、大きな声が店内に響いた。
「じゃあ、付き合うってのはただのセリフってこと!?本心じゃないんだ……」