ーーーー…ダメ…頭が回らない…
顔も熱い。
全身がどんどん体温をあげていく。
「…と、うまくん…」
私は上の方を向く。
また目が合う。
なぜか
キュッと
抱きしめられる。
「ごめん…俺もよくわかんね。」
冬真くんは言う。
やがて離れて…
「なんか、綾瀬を一人にしたくないって思って…」
その言葉に私の胸は
きゅぅん…と締め付けられる。
「…ありがと…」
「ね…?一つ聞いていいか?」
冬真くんが言うので
うん。と応える。
「あんさ…お前の母さん…亡くなったじゃんか…?その日…玄関の前でうずくまって泣いてなかったか?」
…?
たしか…
「たしか…泣いてた…玄関前で…」
な、なんで…?
知ってるの……?
「…それで…お前に…男の子が声かけなかったか?」
冬真くんは真剣に私をみつめる…
「ぅ、うん…」
冬真くんは……
「そっか……ありがとな」
ニカっと笑う冬真くん。
私の胸はドキンと跳ねる。
…??


