好きだ。すんごく。
気づくのおそかったかな。
一目惚れ…じゃなかったかな。
綾瀬の表情がコロコロ変わるところとか
好き。
俺と話してるとオドオドしてるけど…
予想外な事もするし…
全部まとめて好き。
もっと綾瀬の事、知りたくなる。
あいつに、好きな人はいるのかな…?
聖…?
それか、他の男?
噂だと、一年に人気があるとか……
てかこの間、一年話してたな…
『お前らさ、2年の綾瀬 舞さんって知ってるか?』
俺は帰り校門を通る時に聞こえたから
ゆっくりと歩く。
『知ってる!かわいかったなぁ~』
あれは、一年か…
『俺の姉ちゃんに手だすんじゃねーぞ』
その声の主は聖。
『わかってるよ~でも、ひっそり狙っ~…』
それから聞こえなかった。
思い出すたび…イラつく。
一つわかった事は
聖は綾瀬が好きだって事。
やっぱり仲良くできないよな。
ま、ライバル…ってことか。
帰りの会が終わり
学校が終わる。
綾瀬を見ると
もう、教室から出ていくところだった。
明日…話したい。
こう思った。
そーいや…一日中綾瀬の事ばっか。
やっぱ、好きになるとこうなるのか…?
二回目の恋だしな。
慎重に…慎重に……
俺はカバンを持ち
家へと帰った。