もちろん、家の前で聖は待っていたようで……
「ねぇーちゃん!」
心配そうに私の元へ駆け寄る。
「ゴメンね?もう、大丈夫だから…先、入ってて」
聖はそれでも、動かず…
なぜか、見つめられるはめに……
「俺さ…心配なんだよ…いつか、舞がいなくなるんじゃないかって……」
私だけに聞こえる様に言う聖。
どうやら、私の後ろにいる冬真くんには聞こえない様に。
心配してくれている聖に
私の胸はぎゅぅーーーっとなり
なぜか、チクチクした。
また……だ…
私は聖に心配かけないよう
聖の頭をなでる。
とは、いっても身長が低い私には背伸びしないと届かない。
なでなでしていると、聖は目を見開き
急に顔を真っ赤にし……
「は、はやく、かえってこいよっ!」
それだけ言うと、玄関のドアを開け入ってしまった。


