色々な事はあったけど



乗り越えてきたから

今、私達はここにいるんだ。

















…「舞…?」


突然、呼ばれる。




「ぁー…ごめんね。」


「大丈夫。」









それから私の頬を撫でる。





くすぐったかった。


















「舞…俺の事好き……?」


甘え口調で言ってきた。














私は頷いてニッコリ笑う。

















安心したのか

彼も微笑んだ。





















それから微妙な時間が流れる。
















風の音しか聞こえない夜。


二人きりのベランダ。















上を見上げればたくさんの星。















その星の下……










冬真くんは私の頬から手を離し


私の顔…ではなく少し左にずれ冬真くんの顔が

耳元まで近づく。












冬真くんの息遣いが聞こえてくる。














ふっ……



私の耳に息を吹きかけた。




「っ……」


声がでそうになるが、出さない。



左耳だけ熱い。


「舞…」









そう私の耳元で囁く。






私の耳は、ピクッと動く。








はぅぅ…なんなんだぁ…