「誰…?」
冬真くんは呆れている。
「…まぁ、もう言っちゃえば…
舞、かな。」
え…
わ、私?!
…て事は
「初恋同士、両思いって…事…」
私は呟きに近いくらい小さな声で言った。
「へぇ~…初恋に両思いかぁ…」
どうやら冬真くんは聞こえてたみたい。
「…なんか運命みたいだな。」
…運命……
私達は運命で会ったのかな…
でも、運命とかあんまり信じない…
だって、前は前。今は今。っていうじゃない?
運命じゃなくても私はきっと冬真くんと会っていたと思う。
それが運命でも運命じゃなくても。
今があるからーーーー…
また風がさぁ~と吹く。
冬真くんは目を細めながら
私の頬に手を伸ばす。


