あぁ…変な事いっちゃったぁ…
顔を隠したいけど、私の腕は
冬真くんの腕に挟まれているから動けない。
ぅぅ…
「初めてだな。舞がそういう事言うの。」
突然に言い出す。
…?
何が何だか……
「あれれ~?もしかして嫉妬かなぁ~?」
今日の冬真くんは
クールでもなく、優しくもなく、甘くもなく…
イジワルだ…。
「嫉妬…じゃないもん。」
ふぅん。と意味ありげに笑う彼。
それから二人目を合わせると…
プッとふきだす。
なんとなく、その笑顔は
前のあの幼い笑顔に似ていた。
「…舞…」
そう呼ばれると…
徐々に冬真くんの顔が近づいていく。
私は自然に目を閉じた。


