それから…しばらくその体制でいた。
「もう、帰るか…」
「うん…」
そして冬真くんは離れた。
さっきまでポカポカしてたのになぁ…
そう思いながら
冬真くんのカバンと私のカバンを取りに行くため教室に戻る。
歩いていると……
「せーーんぱい♪」
前から誰かが走ってくる。
ぁ……
陽暮くん…
そう思ったのもつかの間…
私は陽暮くんに抱きしめられていた。
「おい。」
低い声で周りに黒いオーラを出しながら
陽暮くんを睨みつけてる。
「あ、冬真先輩。いたんすか。」
私から離れながらニコニコ言う。
「…もう帰るからさ。木茂火は邪魔。」
はっきり冬真くんはそう告げた。
「帰るんすか。わかりました、俺も帰ります。」
へ…??
「…ってめーさ。空気くらい読めよ。」
なんか…冬真くん怒ってない…?!
「…空気なんて読んだら、今こんな場所にいれないじゃないすか…」
ショボンと落ち込む陽暮くん。
「…と、冬真くん…?一緒に帰るくらいならいいんじゃない?」
私はなんとか、頼んでみる。
「…はぁぁ…わかったよ。でも、木茂火さ家逆じゃん。」
あぁ~…確か…
「大丈夫っす!寄りたいところあるので!」
「そっか。じゃ、カバン取ったら帰ろ。」
それからカバンを取って私達は歩きはじめた。


