ぅぅ…
「と…とう…」
早く言えば言いのになぁ…
早く言えないんだよね…ははっ
「ほら。」
私の目を見てくる。
いまだに言わない私に呆れたのか
「…はぁ…ま、いーや。ほらいくぞ。」
スタスタ行ってしまった。
…もぅっ……
「とうまのばぁーか。」
私はそう静かに言った。
彼は振り向き、目を見開きながら
私を見てきた。
しかも…
顔、真っ赤なんですけど…
私も真っ赤になりそうなので
冬真くんの横をすり抜け、ドタドタ歩く。
急に体がグラッとなる。
「ぇ……」
それは冬真く…でわなく冬真がひっぱっていたから。
彼は、顔を真っ赤にさせている。
もう恥ずかしくて私、泣きそうになってくる。


