「…っ…なんで木茂火の事、名前で呼んでんの？」
なぜか顔を隠しながら聞いてくる。
私は気にせず、その事についてこたえた。
「まぁ…呼んで？みたいな事言われた。」
冬真くんは
はぁ……
と、ため息をはく。
…？？
「木茂火の名前言えるなら俺のも言えるはずだよな…」
冬真くんはブツブツ言っている。
が、私には思いっきり聞こえる。
私…名前で言ってるよね？！
「とうまく…「俺の事、冬真って言ってみ。」
私は言葉が遮られたあげく
呼び捨てで言ってみだと？！
「無理だよっ！」
私は全力で否定する。
「は？なんで？」
しかも逆ギレされました。
恥ずかしいし…名前で呼ぶなんて…
なんかくすぐったい気持ちになる…
「ほら、早く。言ってくれたらご褒美あげるから。」
ご、ご褒美って…
とにかく言わなきゃ冬真くんは
ここから動かなさそう…
