…トントン……
誰かに肩を叩かれる。
私は振り向くと…
ぷに……
「え…ちょ…」
「ひっかかったぁー♪」
お茶目に笑うのは…
「陽暮ぇ……」
人差し指で頬をぷにっとされ
涙はひっこんだのはいいが
陽暮と会うと安心してしまったのか
涙が溢れそうになる。
「えぇ?!そんなイタズラ嫌だったの?!」
私は肩を叩く。
それより陽暮なら…なんとかなるかも…
「バカっ!違う!あのね大変な事起きたの!」
焦りながら私はそう言った。
「待て待て、落ち着け。何がどうした?」
優しく私に返してきた。
「知らない先輩なんだけどね、舞と一緒に行っちゃったのっ!普通の事なんだけどね…」
どうしよ…言葉がでてこない。
「えっと…なんか…舞が…」
んー…と…
陽暮はなぜか凛とした瞳で私を見ていた。
「ねぇちゃん、わかったよありがと。後は任せて。」
陽暮はニッコリ笑い私の頭を撫でる。
本当に…わかったの?
そして
陽暮は駆け出して行った。
私はどうする事もできなかった。
陽暮…後は…お願いね……
舞を守ってあげて…