で…あの言葉を言う…
私の両手首をつかみ
「先輩…可愛いっす……」
もう声なのか、息なのか
わからないほど
小さく私の耳元でそっと呟いた。
くすぐったくて…
「ひ、ぐれくん…私…いかなきゃ…」
精一杯の声をだす。
「でも…まだこんな可愛い先輩を返したくないっす…」
ショボンと落ち込む陽暮くん。
「でも…「あ、ちなみに助けを呼ぼうとしたって無駄っすよ?
この体制みられた
皆どう思うか…」
意地悪な瞳で私を見る陽暮くん。
こんな陽暮くんって意地悪だったっけ?!
そして陽暮くんの手が私の首に触れる。
ビクッと私は、なってしまう。
それから手は…リボンの方に。
……リボンをスルッととる。
…!
「ちょ……「先輩、しー…」
私の口に人差し指をあてる。
私、今からなにされるの…?
そしてまた手が下に…
プチッとボタンを一個ずつとられていく。
(や、やだぁ…)
抵抗ができない。
……今にでも叫んでしまいそうだから。
私は涙目になっていく。
「ぅぅ…」
目をつむってしまう。
……
そしてボタンをとる音がなくなった。
もう…全部……取られたとか…
真っ暗な視界の中そう考えていた。
でもなぜかボタンをしめる音が…
…?
そしておさえられていた手も離される。
陽暮くんは私の肩をもち上半身おこす。


