海見たいのにぃ…
砂が私を邪魔する。
「はぁ……」
いやなんで冬真くんがため息ついてんの?
「んっ。」
冬真くんは私に手を繋いでくれるのか
目の前には冬真くんの手が…
私は手を繋いだ。
さっきよりも暖かくて大きく見えた。
大切な大切な彼の手。
私の大きな存在。
ずっとこれからもいていいんだよねーーー…
やっと、海が見えたので
なぜか安心してちゃんと歩けた。
それはまぁ、冬真くんが隣にいるからか。
二人で海に近づく…
ぱっしゃーん…
と、小さな波に私は足を踏み入れる。
冬真くんも一緒に。
「つめたい~」
六月だしね、外の空気は暖かいが
やはり海は冷たい。


