私は家の前まで引っ張られた。
さすがに、走っていたからか
ハァハァ、言う私と冬真くん。
そして、
ふわり…と冬真くんが私を包む。
今日はなぜか、私を抱きしめてばかりの冬真くん。
まだ慣れていない私は
その度、ドキドキ心臓がなる。
…ぅぅ……
「…ごめんな……」
苦しそうに悲しそうに
冬真くんが言う。
なんか、私まで悲しくなってしまった。
こんな顔にしてるのは私で…
頼ってばかりじゃダメだよね…
強くならないとね…
「大丈夫。」
「だいじょばない。」
「ぷっ、何それ。」
私は笑ってしまう。
「やっと、笑った。」
冬真くんは私を離す。


