そして、テストが帰された。
ーーーーーーー…
ーーーーー…
昼休み
「ほらぁ舞元気だしなって」
「うぅ…せっかく勉強したのに…」
「…」
今、皆でお弁当を食べていた。
夢井に舞に俺。
さっきからは無言で俺はいる。
必要な時だけしか喋らないからな。
「で、藤堂は何点だったの?」
夢井は舞から俺に視線を移す。
「95…」
「…そっか。」
夢井は舞の頭をナデナデする。
「65点は残念だね。」
そう、舞の点数は65だった。
…てか、ナデナデしていいのは俺だけのはずなのに…
夢井の行為をジーーーとみつめる。
「藤堂は何?ナデナデしてほしいの?」
…は?
「ははは、冗談よ。はいはい、わかりました。」
…?
何がわかったんだ?
夢井は撫でていた手を止める。
「…エスパー……」
ボソッと言う。
舞はお弁当を食べ始める。
「いや、藤堂がわかりやすかった。舞と同じくらいに…」
夢井がそう言う。
いや、ありえない。
今まで冷たい。と言われた俺は
無表情だから、皆に何考えてるかわからないと言われてたのに…
なんで夢井にはわかるんだ?
「藤堂ってさ、表情読み取りにくいけど、舞の事になると取り乱してない?わかりやすすぎになる。」
舞はなぜか、顔を真っ赤にさせていた。
「……」
「もう、舞を守るのは藤堂しか、いないんだから、ちゃんと守りなよ。」
夢井は俺だけに聞こえるようにか
静かにボソッと言った。
「言われなくてもわかってる。」
夢井はいいやつだ…
でも、それは友達感覚。
こいつとは、いい関係が作れそうな気がする。


