「俺の彼女だから。」
か、彼女…かのじょ…カノジョ……
KANOJO?
そーいうことか…
だから、幸せそうなんだ…
舞が幸せならいいって…
バカみたいだ……
舞を誰にもわたしたくなかった…
母さんとも約束したのにな…
『舞をずっと、守ってね。』
俺はそれが悔しくて…
でも、俺は舞を傷つけるために
一緒にいるんじゃない。
俺はふぅん。と
返してた。
まぁ、先輩になら任せられるかな…?
「じゃ、そういう事だからさ。もう俺のもんに手、ださないでね。」
…前言撤回。
俺のものって…
先輩だけのもんじゃないしっ!
「いや、俺のねぇちゃんなんで、勝手にものになるのは困ります。」
笑ってみせるが
今の俺の中は黒いと思う。
けど、全く先輩は動じない。
ぐいっ……
は……
なぜか、目の前で
舞は先輩の胸に寄っかかっている。
「じゃあ、もう一回、言わせてもらう。もう俺の女に近づくな。」
真剣な揺るがない瞳で見られる。
はぁ…もう先輩にはかてねぇや。
こんな強い男にきっと俺はなれないかも。
母さん…
俺、最後まで
舞を守れたよ。
だから、次は先輩にバトンタッチだ。
きっと、舞を助ける本当の王子様が現れたみたいだからね。


