「なぁ…綾瀬…」
ピクンと動く。
「…ま、…ぃでい、い…」
ひっくひっく、言いながらそう告げた。
舞でいいのか……?
まぁ、さっき呼んじゃったしな…
「なぁ…ま、ま、舞…」
我ながら恥ずかしい。
女子の名前なんてめったに、いわねーし。
「…?」
舞はなぜか、俺の頬に手を添える。
んな、愛おしそうな顔すんなよ…
そして、俺は舞の手首をつかみ
俺の方によせ舞を優しく優しく抱きしめた。
「とう、まくん……」
「なんで一人で泣くんだよ。」
一人で泣いてほしくなかった。
強がんないでほしかった。
俺はありのままの
舞が好きなのにーーーー…


