こっち向けよ…… 「舞ッ…!」 綾瀬はパッと顔をあげる。 その顔は、泣き顔だった。 涙目で俺を見つめる。 「…とう、…まくん…?」 途切れ途切れで俺の名を呼ぶ。 「そうだよ?」 俺は綾瀬と同じ視線になるため しゃがみ込む。 そして、ニコッと笑ってみせた。