冬真 side
あぁ…なんかイラつく。
なんだ朝のイチャイチャ攻撃。
本当にしたのか??
んな事、綾瀬に聞けるわけがない。
俺、こんな取り乱したのは初めてだ。
自分でも自分なのか分からなくなる。
しかもさっきの女子も…うるさかった。
でも、突然聞こえた声で女子なんて
どうでもいいって思った。
ーーー…
突然すぎるにも程がある。
「あー今日も一緒に隣でねよーなっ!まーい!♪」
あの声…聖か?
俺の横を通りながら言う。しかも大声で。
は…??
あいつ、冗談で言ってんのか?
「ちょ!聖…何言って…「今日も一緒に抱きつきながら寝よーな♪」
綾瀬の言葉は遮られてるし
顔真っ赤だし…本当にしたとか…?
俺が聖をジーッとみていると…
パチッと視線が合う。
が、すぐに逸らされ
二人はいってしまった。
なんか挑発されてむかつく。
ーー…
さっきそんな事があった。
俺は自分の席にドカッと座る。
綾瀬は肩をピクンとさせ
顔、真っ赤にして。
そんな顔されたら…
やっぱり、期待しちゃうだろ??
聖が言った言葉が脳裏によぎる。
一緒に寝たとか……
もう、俺以外に触れさせんな。
この気持ちわかってくれないかな??
鈍感な綾瀬には一生無理かも。
口で伝えないと分からないかな……
でも俺…伝える勇気はない。
一歩を踏み出せない俺は
弱虫で臆病だ。
本当の俺がこれ。
ただ、クールで冷たいから伝えられないんじゃない。
本当の俺は弱いから。


