舞と下駄箱まで走った。
「聖…もう、手離して…痛い…」
…やべっ
俺はパッと離す。
「ご、ごめん…」
「…なんであんな事したの…?」
…怒ってるのかな…
「……っ、言えねーよ…」
言えるわけねーし。
「そっか…もう予鈴なるしいくね…」
俺は行ってしまう舞に……
「舞、今日、放課後屋上ね。」
それだけ言って
俺は舞を後にした。
教室につくと…
「おめーすげーなぁー!!」
「羨ましい!」
俺のダチが周りに集まる。
あれか…?
さっきのか…?
「はぁ……舞ちゃん、かわいいもんなぁ…」
一人の男子が言う。
そう。密かに舞は人気。
まぁ、かわいいからな。そこは認める。
でも、鈍感でバカな舞は
恋愛スキルないから全く気付いていない。
男子の声を聞きながら
ドキドキする気持ちを抑えながら放課後になるのを待つ。
ーー…放課後。
そろそろいかねーとな…
俺は屋上につながる階段を登る。


