ーーー…
??…何か聞こえた気がする…
ーー…「聖ーーっ!!いいかげんおきなさぁぁーいっ!」
俺の耳の近くでそう聞こえる。
「ふわっ?!」
俺はマヌケな声を出して舞に起こされた。
「もう…なんだょー」
眠い目をこすりながら言う。
「だって…早くどいてもらわないと…」
…!!
あ、…
「?!…わぁ…わりぃー…」
つってもなぁ…はなしたくなぃ…
「聖さぁーーん?」
舞に呼ばれるが…
「ちょっと待って…あと少しだけ…」
俺はまだ舞といたくて、ぎゅぅ…と
力強く抱きしめる。
「でも、学校……」
…もういきたくない……
「ひ、聖?」
「…ま…ぃ…もうどこにもいくなよ…」
「…聖…?…大丈夫。私は聖のとこにいるよ?」
舞は俺が安心できるように言ってるのか
優しい声でいう。
こういう時だけ、なぜか舞がねぇちゃんに見える。
「ねぇちゃん…」
…もう…俺の馬鹿野郎。
「学校…行こっか。」
そして、やっと離れる。
その後は何事もなく二人で家を出た。


