わたしがぼそっと呟くと大上くんは何も言わずに指を絡めて強く握ってくれた。 この手を離さないでね。 ずっと、繋いでてね? そう強く願って大上くんの手を握り返した。 わたしも離さないから。 帰りの車の中はみんな疲れてしまったのか誰一人口を開く人はいなかった。 重たい雰囲気にかまわず大上くんは爆睡。 わたしはずっと窓の外を見つめていた。 ヒリヒリする肌とまだ少し残る潮の香り……思い出がまた一つ増える。 モヤモヤとざわついてる心には気づかないフリをした。