首を縦に振ると洸汰さんは小さく微笑んで背中を見せて走っていった。
お姫様と王子様みたいな三人。
なんとなく、三人の中学校時代が気になってしまった。
レジャーシートの上に体育座りをしてみんなが帰ってくるのを待つ。
眩しいぐらいに輝いている水面。
楽しそうにはしゃぐ子どもたち。
どれぐらい時間が経ったかな。
ぼんやりと見つめているのもつまんなくなり、抱えた膝に顔をうずめた。
「美里を連れてきたのはあんただろーが。ちゃんと目離さずに見とけよ!」
どこからか声が聞こえてくる。
だんだんと近づいてくる声に顔を上げた。



