【完】隣の家のオオカミさん


大上くんの背中に隠れ、男二人をチラッと見上げた。


うわっ……柄悪い!
顔怖いんですが!



目を合わせたくなくて手に持っていたかき氷に視線を落とした。


早く食べなきゃ溶けちゃう……って、今はそれどころじゃないか。


大上くん、お願いだからこの男の人たちを怒らせないでね。

穏便に済ませましょうよ。



「それ、貸せ」



半分顔を後ろに向けたかと思ったら、ひょいっとかき氷を奪われた。


えっ、わたしそれまだ食べてないんだけど……!


どうする気!?