【完】隣の家のオオカミさん


店員さんからかき氷を受け取ると同時に後ろから聞こえたその声に振り返る。


後ろに並んでいた男の人二人がまじまじとかき氷を見てわたしに視線をやった。


一応愛想よくニコッと笑って横にずれた。

男の人たちもイチゴ味のかき氷注文するのかな?



「あー、ちょっと待ってよ。今日は誰と来たの?」


「え…っ、あの……!」



肩に手回ってるんですけど、なんですかこれは!

お財布とかき氷を持ってるせいで両手がふさがっていてこの男を突き飛ばすにも突き飛ばせない。



「か、彼氏と来ましたっ」



こう言えば離してくれるだろう。
早く手をどかしてー!



「ほんとに?」