【完】隣の家のオオカミさん





「かき氷買ってくるね!」


レジャーシートの上に寝っ転がっているみんなにそう声をかけてお財布を持ち、わたしはひとり売店へと行った。



大上くんはまだ戻ってきていない。


ちょっとって言ったのに。
もう一時間以上は経ってると思うんだけどな。

どこがちょっとなのよ。



「かき氷イチゴ味一つください」


「はーい!」



お財布からお金を出しながらメニュー表を見つめた。


大上くん、まだ何も食べてないよね?
まったくもう…大丈夫なのかなぁ……



「わぁー、イチゴおいしそうだね」