じゃあ……なに。
西山くんの思い違い? 早とちりしただけ?
「大上くん、いなくなっちゃうんかと思った……」
ぽつんとつぶやいた言葉に大上くんは軽く笑っただけだった。
なんだ……そうなんだ。
一気に力が抜けたようになり、今すぐにでもこの場にしゃがみこみたくなった。
いつもよりゆっくり歩いてるからか、家に着くまでの道が長く感じられる。
右手の温もりを感じながらもう一つ訊きたいことを口に出そうとしたそのとき
「高校時代とかもうずいぶん昔のことだな。はーっ、懐かしいわ」
わたしよりも大上くんが先に口を開いた。
「俺、そんなこだわんないし執着心とかないって思ってた。女が寄ってきてくれんだから自分から行かなくたっていい」
「……何の話ですか」



