【完】隣の家のオオカミさん


小さく頷けば大上くんは「ふーん……」と微妙な返し。


美里ちゃんとの事も訊きたいし。


この手の意味も知りたい。

なんで手を握ってくれたのか。



「さっさと帰るぞ」

「ま、まだ話は終わってない」

「歩きながら話す」



手を繋いで歩くなんて本当に久しぶりで。


顔に熱が集まっていくのがじわじわ感じられて、つい視線を下げてしまう。



「……手」


「……日向子から繋いできたんだろ」



繋いだというか、手首当たりを掴んでいただけなんだけどな。


大上くんが握り直してきたんだよ?



「海外に行くって話は本当。けど、それ海外研修だから。しかも、夏休みの間だけ」


「……夏、休み?」


「西山あいつ人の話聞いてなさすぎだろ。俺、ちゃんと夏休みに研修で行くって言ったし」