「日向子って料理できそうに見えんのに全然できねーよな。こういうのもギャップ萌えって言うん?」 「ねぇ、馬鹿にしてる?馬鹿にしてるよね」 ギャップ萌えって言わないでしょ。 てか、ギャップ萌えってなんだろう。 テレビの画面は一時停止のままだからあの俳優さんのドアップが映っているまま。 わたしは立ち上がって冷蔵庫の方へと向かう。 冷蔵庫を開けて飲み物を取り出しながらじーっと大上くんを見た。 「日向子が頑張ってんの俺知ってるんだよねー。俺のためだろ?」