ここ、わたしの部屋じゃない。 起き上がろうとしたけど、身体が重くて起き上がりたくないと言っている。 ひとつ咳をしたら、のどの奥が熱くなってさらに続く。 咳が止まる気配はない。 咳をしすぎると頭にも響く。 あまりの痛さに頭を抱え身体の向きを変えた。 もう、何が何だか。 混乱状態ですよぉ…… 「大丈夫か、お前」 「っ!」 部屋の電気がいきなり点いたものだからまぶしすぎて思わず目をぎゅっと瞑る。 男の人の声。 心配そうに呼びかける声。 嘘でしょ。何でわたし、大上くんの部屋にいるの。