【完】隣の家のオオカミさん


もっとティッシュを持ってくるべきだった。

鞄の中を漁ってみてももうティッシュは出てきやしない。


今日の朝、支度する時間がなかったから鞄の中身なんて確認してなかった。


あー……箱ティッシュが欲しい。


頭痛いけど今にでも帰りたいんだけど、
次の授業を欠席するわけにはいかないんだ。



「終わったらすぐ帰りなよ。洸兄に頼んで車で迎え来てもらおうか?」


「洸汰さん、今日学校来てないの?」


「うん。家にいるよ」


「悪いよ。ちゃんと歩いて帰れる」



心配そうな目で見てくる千絵ににっこり笑って頷いてみせるけど、ため息をつかれてしまった。

ケータイを取り出した千絵は画面に手を滑らせる。