【完】隣の家のオオカミさん




夢の中の二人はとても仲が良くて、楽しそうで。

二人の笑顔が胸をしめつける。


もうあの頃には戻れないとわかっているのに。





「はっくしゅん! あー……ティッシュがもうないぃ」


「鼻が赤いわよ、日向子」


「う~……ヒリヒリして痛いの」



鼻を思い切りかんで再びマスクを装着。

どうやら風邪をひいてしまったらしい。


こんな人が多い場にいるから誰かからもらったのかもしれない。


あともう一つ考えられる理由。

こんな真冬なのに毛布も何もかけないで寝てしまった自分はとてもバカだ。


そう、あの日ですよ。

大上くんがうちに来てご飯を食べてテレビを見て帰ったあの日ね。