【完】隣の家のオオカミさん



自分の部屋と同じだからか大上くんは慣れたように電気をつける。

明るくなった部屋にテレビの音も加わる。


リモコンを手にソファへと横たわる大上くん。


……くつろぎすぎだから。


そんな姿を見ていると口元は自然に緩んでしまう。



「大上くん。帰ってきたら一番に手、洗うよね」


「……あぁ、ハイ」



買い物袋をいったん置いてからコートを脱いでキッチンの前に立つ。

ストーブをつけたばかりだからなかなか部屋は暖まらない。


冷たいはずの水なのに、かじかんだ手には少しあたたかく感じられた。



「よしっ、やろうっと」



小さく気合いを入れ、さっそく取りかかる。