【完】隣の家のオオカミさん



「ごめんね。洸兄が勝手に…」

「わたしもびっくりした……」


あぁ、このままここにいたい。
あそこに戻りたくないなぁ。



「トイレ行ってきてもいい?」

「あぁ、うん。出てすぐ左のとこにあるよ」



リビングを出るときだって視線は向けられなかった。


やっぱりお似合いだな、あの二人。



大上くんはもう進めた?
美里ちゃんがいるから大丈夫だよね──…


わたしは、進もうとは頑張ってるよ。



トイレから出て、手を洗いながら鏡に映る自分を見る。


よし、笑うんだっ。
カッコつけてもうなんとも思ってない振りをしよう。