【完】隣の家のオオカミさん


もう帰りたいよー……

鍋なんて楽しんでる場合じゃない。
わたしって心狭いんだな。余裕がない。



「うわ、あっつ…」

「大丈夫?郁磨」



そんなやりとりさえ見ていたくない。


掴んでいた物がお皿の上にぼとっと落ちる。

う、やばい。動揺してるなんて思われたくない。



「日向子、ちょっと手伝って」

「う、うん!」



千絵がキッチンの方を指さしてわたしに視線を向けた。

わたしが立ち上がると千絵も立ち上がった。


なんか、すごい疲れちゃった…
全然食べてないし。