【完】隣の家のオオカミさん


向かいに座るのは美里ちゃんと大上くん。


どうしよう。
笑わなきゃ。でも、頬の筋肉がうまくあがらない。


大上くんの顔なんて、美里ちゃんの顔なんて見れるわけなくて、わたしは隣に座ってきた洸汰さんの顔を見つめた。


自分でも分かる。
すごい泣きそうな顔してると思う、わたし。



「……ほら、食べよ」



くしゃっと頭を撫でられ、前髪が目に触れる。


乱れてしまった髪なんてどうでもよくて。
わたしはしばらくそのまま固まっていた。


頭なんて撫でられたことないのに、今日はそういうことするんだ。


大上くんの前だから?