【完】隣の家のオオカミさん


洸汰さんは大上くんを傷つけた人でもある。

でも、嫌いになれない。憎めない。
なんだかんだいっていつも優しいんだ。


その優しさに戸惑ってしまう。

なんでこんなに優しくしてくれるの、って。


美里ちゃんとつきあってたのは高校生の時でそう長くは続かなかったらしい。


洸汰さんに直接聞かされた。



「腹減ったな。どこか食べに行くか。おごってやんよー」

「え、いいですよそんな」

「心の中ではそんなこと思ってないくせに~。おごってもらえてラッキーって思ってるでしょ」



悪戯な笑みを浮かべる洸汰さんは少年みたい。


暗い顔をしてても周りの人に迷惑かけるだけだからなるべく笑おうと思った。

作り笑いでもいいから。

笑ってなきゃやっていけない。