【完】隣の家のオオカミさん


大上くんと別れたことを洸汰さんは知っている。

千絵に話したんだからそりゃ、お兄さんである洸汰さんにも伝わるわけで。



「日向子ちゃんと一緒に買い物楽しいなーって」

「…無理やり車に乗せられたんですけどね、わたし」



過ぎていく景色を見つめながら車の中に流れる音楽に耳を傾ける。

洸汰さんは急ブレーキもかけないし、ちゃんと安全運転だ。
お姉ちゃんとは全く比べ物にならない。


ちょっとお姉ちゃんに運転の仕方を教えてあげて欲しい、なんて思っちゃったり。



「いーじゃん。どうせ暇だったんでしょ?」



洸汰さんの楽しそうな声に呆れた顔を向けてみる。
でも、なんだかおかしくなっちゃって笑いが溢れる。