【完】隣の家のオオカミさん


家の中へと案内され洸汰さんの後ろをついていくとちょうど階段を下りてきた千絵とばったり会う。



「いらっしゃい。日向子が家にいるなんて不思議な感じする」



だって初めてお邪魔したんだもんね。
わたしもなんだかそわそわしちゃうよ。

家が大きすぎて綺麗すぎて落ち着かない。


千絵の部屋に入ってまず目に飛び込んできたのは棚にたくさん並べられているぬいぐるみ達。

その数に驚いてついドアの前で足が止まる。



「なにつっ立ってんの。邪魔」



コップやらお菓子やらを乗っけたトレイを持つ千絵がわたしのすぐ後ろにいた。