【完】隣の家のオオカミさん


言いづらそうにする美里ちゃん。

鞄を両手で握り締め、俯くその姿を信じられない気持ちで見ていた。



「日向子ちゃんの方に泊めてもらおうと思ったんだけど夜遅くて迷惑かなって思って……」



だから、大上くんの部屋に…?


え?なんで?
ちょっと待ってよ。

美里ちゃん、家あるでしょ?
帰る家あるよね?


大上くん、昨日は友達と会うって言ってたんだよ。

美里ちゃんは元カノで、今は友達かもしれないけど……


だけど

なにも言わないで美里ちゃんと会うようなことはしないよね?



そうなんだ、なんて言える余裕もなくて。

わたしは混乱する頭でその場を立ち去った。