【完】隣の家のオオカミさん



軽く触れただけなのに一気に熱を帯びる唇。



「してほしそうな顔してたから」



唇に残る熱さを感じながら階段を下りていくその背中を見送った。





つきあうってなんでこんなに考え事が増えるの?


つきあう前も辛いと感じることはあったけど、
つきあってからは悩み事が増えるようになった。


楽しいことだけではないと分かってるけど、苦しいの方が多い。



苦しいよ、大上くん。



「なんか……遠いよ、大上くんが」



わたしの知らない大上くんがいるということを思うと大上くんが遠くに感じる。


すべてが知りたい。
そんなことは無理だとわかってるのにね。