【完】隣の家のオオカミさん


「バイトどう?」

「うん。けっこう稼いだよ!千絵のお姉さんすごく優しいね」



あっという間に完食してしまった千絵はゴクゴクと水を飲んでいた。

まだ手をつけていないカレーに目をやり、ため息が出そうになるのを飲み込み、スプーンをもつ。



カツカツとヒールの音が食堂に響いた。


だんだんと近くなってくるその音が気になってなんとなく辺りに視線を飛ばす。



「あ、美里」



千絵がそう呟いたのと同時にあの声が頭上から降ってきた。


思わず小さく声が漏れる。



「千絵と日向子ちゃんここにいたんだね。ちょっと探しちゃった。私もここで食べていいかな?」