「昨日はごめんね。わがままでホントごめん」
ぺこっと頭を下げると大上くんの胸にぶつかってしまい、そのままの状態で動かないでいるとぎゅっと抱きしめられる。
苦しいほどにぎゅっと抱きしめられるの嫌いではない。
大上くんに抱きしめられるの好きだなぁ……
「日向子は怒ったら怖そうだよな。暴れそう」
「な、なにそれ」
暴れそうって…なんですか、それ。
暴れませんよ!
「迎え行けなくて悪かった」
かすれた声に耳が熱くなる。
「……日向子、ごめんな」
甘えるようにわたしの肩に顔を埋める大上くんの背中にそっと腕をまわした。
このとき大上くんがどんな顔をしていたかわたしは知らなかった。
その複雑な表情の裏側には
気づけなかった───。



