【完】隣の家のオオカミさん


「変な心配してんじゃねーよ」


呆れた風に笑う大上くんをわたしはただじっと見つめた。



心配だもん。

いつ、わたしから離れて行っちゃうのか心配なんだよ。



大学生になっても大上くんのモテっぷりは相変わらずだ。


高校の時よりも人気が増した気がする。



歩けばガン見されるし、すれ違う女の子たちは必ず振り返る。


黒髪に飽きてしまったのか大上くんは髪型を変えた。

暗めの茶色に染めているのもすごく似合っていた。