【完】隣の家のオオカミさん


わたしの後ろで止まった足音。

そっと目を開けてゆっくりと振り返る。


1日顔見なかっただけなのになんだか久々に感じてしまう。


まっすぐと目を見ようとは思うけど、やっぱ無理かも。


なにも言わないわたしに痺れを切らしたのか、大きなため息をついて階段の柵にもたれかかる大上くん。



「あの時たしかに美里といた。あいつ……様子が変だったからさ、だからちょっとほっとけなくて」



大上くんは静かに話し始めた。
黙って耳を傾ける。


ほっとけない、か。
元カノだから?



「家まで送り届けて俺もすぐ帰ったから」



美里ちゃんにも優しいんだね。大上くん。