「心配してんの?俺が他の女の家に寝泊まりしてるとか考えてる?」 「し、してるの!?」 嘘でしょ?なにそれなにそれっ! 他の女って……! 「バーカ。そんなことしてねーわ」 形のいい唇が弧を描いて綺麗に微笑む大上くんにわたしは黙ってしまう。 またからかわれた。 真に受けてしまったのが恥ずかしい。 でも……ほっとしたよ。 他にも彼女がいるのかと思っちゃった。 「彼女はわたしだけだよね……?」 なんでこんな言葉が口から出たのかは分からない。