【完】隣の家のオオカミさん






「……大上くんって、最近一人暮らし始めたんだっけ?」


「いや?入学時からだけど」


「だよねぇ?」



梅雨入りしてしまったのか最近は雨の日が続いている。


そんな日曜日。


わたしはお隣さん家にお邪魔していた。



「生活感が全く感じられないんだけど…。ほんとにココに住んでるの?」



もっと物が散乱していて歩くスペースもないほだに散らかっている部屋を想像していた。


なのに、なんだこれは。


綺麗すぎる……


置いてある家具たちも少ないから部屋の広さは同じはずなのにわたしの部屋よりも広く感じられた。