「ねえ、日向子ちゃん」 鈴を転がしたような可愛らしい声に顔をあげる。 ニコッと笑う美里ちゃん。 「郁磨って優しい?」 フォークを持った手がお皿に触れカタッと音を立てた。 郁磨って…… 仲良かったんだから下の名前で呼び合っていたのは別に変なことじゃないよね。 友達だったんだよね? 「優しい時もあるよ」 小さく笑って美里ちゃんからそっと視線を外す。 貼り付けたようなその笑みに違和感を覚える。 美里ちゃんの笑顔ってこんな冷たかったっけ。 「私、郁磨の元カノなんだ」